2017年にRed Bull Music Festival日本版をローンチして以来、弊社はRed Bull Japanの戦略パートナーとして活動してきました。
大衆向けのメインストリームのミュージシャンからアンダーグラウンドなタレントや新進気鋭のスターまで、‘moving music culture forward (音楽カルチャーを前進させる)’という目標の達成に向けてレッドブルは大きな成果を遂げてきましたが、長期的な戦略プラニングについては体系化の途上にありました。
これまで私たちは、自分たちの感覚や独特の視点をよりどころとしていました。。このプロセスはある程度機能しますが、個人の才覚に依存する方法であり、さまざまな部署間や海外のステークホルダーともコンセンサスを構築するとなると、スケールアップすることが難しくなります。
そこで、私たちは、SCOUTのオーディエンス・クラスタリングをベースにした新しいモデルを提案しました。それは、次のような疑問に答えが得られるように設計されました。ターゲットとなるオーディエンスは何を聴いているのか? 日本においてレッドブルというブランドと音楽のつながりは現在どのように認知されているのか? 注視すべきジャンル、アーティスト、消費パターンは何か? そう判断できるのはなぜか?
これにより、プログラムやイベントのアイデア構築プロセスを考案し、アーティストの選択に関する判断方法を理解し、カルチャーとメディアの関係を強化することができました。
私たちのアプローチから生まれた最初のアウトプットは、Machìnaの動画でした。韓国ののどかな田園地帯からネオン輝く東京の都心を旅しながら、“MACHINA” は元K-POPアイドルが、工場生産的なメインストリームの音楽産業に背を向け、インディペンデントなエレクトロニックミュージックアーティストとしての情熱を追い求めるストーリーを描いています。
この12分のドキュメンタリー動画は、時系列を追って展開する従来的なストーリーを避け、彼女が現在手がけている音楽に彼女が過ごした場所や体験をユニークなスタイルで重ね合わせて、machìnaことYeohee Kimと彼女の人間性やこれまでのキャリアを紹介する、ブリコラージュ的な構成を採用しました。