SK-IIは手作業で実施するオフラインの手続きによるプログラムで、顧客エンゲージメントやリピート顧客に減少傾向が見られたことから、それまでのロイヤルティプログラムの利用を停止しました。しかし、このプログラムの停止の影響として、顧客エンゲージメントのさらなる減退が発生してしまいました。
そこで、自社製品に新世代の顧客を引きつけることを目指すデジタルファーストの新しいプログラムこそが顧客リテンションの問題を解決し、新規および既存の顧客との関係を構築して将来のビジネスを確実なものにするだろう、とSK-IIは考えました。
私たちはHuge(IPGグループカンパニー)と協働し、日本の若い世代の顧客はブランドとつながることで特定の理念をサポートしたいという気持ちがあり、購買行動において社会的意義を意識した選択をしていることを導きだしました。
このインサイトから、サステナビリティを核とした新しいロイヤルティプログラムを構築することになりました。SK-IIの顧客は、サステナブルな目標達成のポイントをアプリ上に貯めていくことで、日本のプラスチックゴミをゼロにするというSK-IIが掲げるミッションに直接的に関与することが可能となります。
日本においてLINEと連動したプログラムを試験導入し、さらに中国においてはWeChatの簡易なプログラムへと拡大展開するなど、重要な市場ごとに特化したソリューションを創出し、各市場の顧客行動にあったプログラムを実践しました。顧客は理念に対してポイントを寄付し、その影響力を理解し、プログラムの他の参加者とともに成果を達成して共有する仕組みができあがりました。